コラム・調査レポート

2025.03.13

食品

麺もの大好き日本 ~中華めん編~

麺もの大好き日本 ~中華めん編~
 総務省が2025年2月7日に公表した「家計調査報告(家計収支編)」によると、外食における「中華そば」の年間支出額は全国平均で8,663円と、「日本そば・うどん」の7,511円を大きく上回った。では家庭料理ではどうだろうか。日経POSで「生めん・ゆでめん」「即席袋めん」「即席カップめん」の数値をみてみると、いずれのカテゴリーでも最も売り上げが高いのはやはり「中華めん」であった。
 家でも外でも、日本人がいま最も食べている(お金を払っている)麺類は「ラーメン」のようだ。前回の焼きそばに引き続き、地域比較や市場データからラーメンの消費傾向を探ってみよう。
ラーメンを最も食べる地域は「東北」

 日本で最もラーメンを食べている地域は東北のようだ。特に寒い季節には他地域との差は顕著となる傾向にある。
麺もの大好き日本 ~中華めん編~
 特に「即席カップ中華そば」は2025年2月の千人当たり金額が全国平均の184%と、2倍近い数値となっている。

 商品別ランキングをみてみると日清食品「あっさりおいしいカップヌードル シーフード」を始め、上位3位を「あっさりおいしい」シリーズが占めている。あっさり味で麺の量が少なめのこのシリーズは全国的にも人気となっているが、シーフード味が1位となっているのは東北のみである。また通常商品の「カップヌードル」でも、最も売り上げが高いのはこのフレーバーとなっている。
 また東北は寒い時期であっても「生冷やし中華そば」が食卓にのぼる地域でもあるようだ。2025年2月のデータによると、北海道とともに全国平均の約3~4倍の売上げを記録している。
麺もの大好き日本 ~中華めん編~
 東北の冷麺といえば盛岡冷麺が有名であり、商品別ランキングをみてもやはり1位は戸田久「もりおか冷麺 生」となっている。しかし2位以下にはマルニ食品「冷し中華」など、酸味の効いた醤油味スープをかけて食べる通常のタイプもランクインしている。つまりご当地メニューの影響だけがこの消費傾向の理由ではないようだ。

 外食に目を向けてみても、東北は強い。やや古いデータとなるが、2016年「経済センサス‐活動調査」のデータをもとに算出した人口10万人あたりのラーメン店数が最も多いのは山形県。ベストテンには宮城・岩手以外の4県がランクインしている。
麺もの大好き日本 ~中華めん編~
 外食においても、家庭料理においても、東北の人々にとってラーメンは他の地域より重要な位置を占めているといえそうだ。

やっぱり地元の味がいちばん:「即席袋中華そば」

 「即席袋中華そば」の売上げ規模は「即席カップ中華そば」に次いで2番目で、こちらも同じく寒い季節に売上げが上昇する傾向となっている。このカテゴリーを最も買い求めているのは九州で、暑い季節でもほかの地域のピーク時と同程度の売上げを保っている。
麺もの大好き日本 ~中華めん編~
 2025年2月の商品別ランキングを見てみると、九州ではとんこつ味のハウス食品「うまかっちゃん 九州の味 5食」が千人当り金額1,216円で圧倒的な売上げとなっている。この金額は全国ランキング1位のサンヨー「サッポロ一番 塩らーめん 5食」(千人当たり金額505.7円)の2倍以上の数値となっている。近畿より西側の地域限定商品だが、中国でも常に3位以内となっている。
 他の地域においても、特色あるご当地ラーメンが消費者の支持を集めている。北海道では東洋水産「マルちゃん みそ味ラーメン 北海道限定 5食」をはじめ、上位3位を同社の北海道工場で製造された商品が独占している。北陸ではイトメン「チャンポンめん 5食」が首位を獲得した。同社は兵庫県に本社を置くが、エビと椎茸のかやくのうまみが効いた塩味スープが特に北陸で支持されている。

 近畿では日清食品「チキンラーメン 5食」が1位となった。鍋が要らずにもっとも短時間で作れるラーメンといっても過言ではないこの商品は、誕生した地域で60年以上にわたり愛され続けている。四国では徳島製粉「金ちゃんラーメン 5食」を筆頭に、地元企業である徳島製粉の商品が3つランクインしている。

 ラーメンは、多くの日本人にとって生まれたときから身近な存在であり、時代を越えてさまざまな場面で親しまれてきた。美味しさだけでなく、思い出とともに心に刻まれた特別な一杯でもある。カロリーや塩分などの高さから健康の敵として扱われることもあるが、うまく栄養バランスを工夫しながら、今後も末永く楽しんでいきたい。
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